久留米から横に帯状に広がる耳納連山のふもと。
林道を少し入っていったところにある山岳信仰の霊場。
このアイコンとなっているのが、この巨大な不動尊である。
10メートルほどとお不動さまの中では文句なしの大きさなのだが、それを全く感じさせない草食系というか、俺はここにいるぞという主張のなさ。
高校の体育祭で飾られる応援合戦のパネルのような懐かしさすら感じさせてくれる。
それを裏付ける、納得の薄さ。
薄いことに価値を見出す世界であれば、100点の出来栄え。
よく見てみると、突っ込みどころも満載。
不動明王の光背の炎がしっかりフレーム枠内に収まってロケットの先端のようになっていることや隆起を感じない胸板、相撲取りのような髪型に、異様に小さな手、全然怖くない顔などあげればキリがない。
それ全部ひっくるめて、なんとも可愛らしく、愛くるしいお不動さんになっている。
つくられた趣旨とは違うと思うが、これからもみる人に癒しと安らぎを与え続けてほしい。
福岡県うきは市吉井町福益1729