【兵庫】我こそは3大仏の1角 兵庫大仏なり 33仏目

全国には「我こそは三大仏」と声を高らかに掲げる大仏がいくつかあるのだが何を持って三大仏であるかは実のところ定まっていない。

つまるところ言ったもん勝ちなわけだが、三大仏っぽいよねと言われる仏像のひとつが本像である。

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岐阜大仏 > 高岡大仏 > 

説明書きには他の三大仏は「奈良の大仏」「鎌倉大仏」そして残りの一つが「兵庫大仏」であると豪語してある。

他の2つは超メジャー級の大仏であるが故に、2トップを支えるボランチ的に見えてしまうのは仕方がないが、仏像本体は実に見応えがあるのは紛れもない事実だ。

本像は廬舎那仏で奈良の大仏と同じ種類、像高は11mで鎌倉の大仏さんと同等の大きさ、ちょうど鎌倉と奈良の大仏をがっちゃんこさせたハイブリットなのだ。

外観はタカラジェンヌの男役くらいさらっとしてくどくどしさがない。
衣の劣化は少々目立つが、それにもまして表情の滑らかさ、切れ味鋭い眼、肌の艶、上唇の芳醇さは石原さとみにも引けをとらない。
「清潔感ある大仏」というのが個人的な印象で、さすが宝塚がある兵庫県というところ。

平成3年に再建されているそうでそれから27年の月日が流れているのだがそれを微塵にも感じさせない老舗の洋食屋のような雰囲気すらある。
ちなみに本像は西村公朝師の監修である。

見所はこれだけではなく、周囲にもいくつか気になるものがあったが大仏のクオリティと比べると天と地ほどの差がある。

が、これはこれで嫌いではない。

スポンサーはマツダ神戸?

大仏等級

大仏の高さ11メートル(蓮台と台座を含めると高さ18m)
重さ 60トン
ブロンズ製

能福寺

兵庫県神戸市兵庫区北逆瀬川町139

【兵庫】日本一の悲しき廃墟観音 17仏目

淡路島 世界平和大観音

日本大仏番付の3横綱の一角に入るのが淡路島大仏

5年前淡路島にバスで渡り、徒歩でこの大仏を目指すも断念した経験から今回はレンタカーを調達して向かう。

明石海峡大橋を超え(ETC持参がおすすめ。高速の値段が馬鹿みたいに違う)
島の海沿いの道を進むこと5分ほど見えてきたのは大仏の片鱗。

しばし進むと足元にたどり着く。
おおっ自称100メートルの大きさを誇るという横綱だけありさすがの迫力ばいっと思いきや圧力というか、圧倒的な存在感がイマイチ足らない。

なんだこの不思議な存在感は。。

台座入れての100メートルらしいが、本当にそんなにあるのかこれ?
いらぬ疑いを持ってしまう。

この大仏は大阪の実業家が1977年に建造したそう。
いまは廃墟と化しているようで敷地に立ち入ることはできない。

台座の内部には落書きの後があり痛々しい。
首の部分に突起した箇所があるがここから通称「鞭打ち観音」となんとも悲しいキャッチコピーまでつけられている。

裏手にある神社から撮影。背中もどこか寂しげだ。


島からすると厄介者となっているようで、淡路島の観光パンフレットなどにも一切表記されていない。想像するに、建立段階では実業家の前のめり気味なパッションと並々ならぬ思いがあったはずだが、今となってはその片鱗も見られない。
島民からそっぽを向かれているという現実、背中に哀愁がずっしり漂って見えて仕方ない。

個人的にはいつまでも淡路島のシンボルとして存在し続けることを願っている。

656-2334 兵庫県淡路市釜口2006-1