【大分】40仏目 鬼門ならぬ奇門!合掌門

大分県の有名温泉地の由布市にあるユニークさ満開の奇門が『合掌門』である

この合掌門は、正雲寺というお寺のシンボル的玄関だ。

奇妙な造形に心踊らせながら中に入る。
ちょうど女性住職が、にこにこと笑顔で迎え入れてくれた。

ここは以前は善徳院というお寺だったが廃寺となりボロボロとなっていたそう。

それを現在の住職が引き継ぎ改装し、現在のような白塗りのお寺に仕上がった、というわけである。

シンボルの合掌門が善徳院の名残となっているが、女性住職もあの門を作った前住職の意図はわからないそうだ。

本山は1552年創建、福島の会津若松にあり上杉謙信ゆかりの寺のいわれがあるそう。
改装の際には本山からもおじさんたちが手伝いにやってきたらしい。

寺院内はステンドグラスが装飾されている。
2017年12月頃にボランティアの方など交えてすベて手作りで作り上げたそう。
女性住職だからこそできる所業、おっさん住職には少しハードルが高いだろう。

もともと、寺は地域住民の寄り集まる開かれた場でもあったが時代の変化とともに住民との距離は離れていった。
ここは寺を地域に開くという思いが強く、地域の人たちの憩いの場にもなっている。
院内の装飾など温かみを感じれる場所だ。
ゆえに合掌門とのギャップも感じるがそれはそれでありだと思う。

月一で写経なども行なっているそうで、一度参加してみたい。

これは境内にある由布大観音18メートル(台座込み)である。
この寺の第2のシンボル的な存在となっている。

寺の面前には由布岳と鶴見岳がそびえる。
5年くらい前に登ったことがあるがスリリングな鎖場にハラハラしたのを覚えている。
良い山だ。

内側から見た合掌門。
抜苦与楽が強調されているが面前の掘っ建て小屋はかなり年季が入ってボロボロだ。
汚れも溜まっているので、ケルヒャーで洗浄したら気持ちいいだろうな。

境内から一歩外に出てみると田舎風景に合掌門と馬頭観音像が溶け込む珍景色を望める。
落ち着いたシックな黄色は嫌味がない。

馬頭観音さまは10メートル近い大きさ。

この巨大さはあまり見たことはない。
巨大化すると、他の像に比べ手数が多い分コスト的にも負担が増すだろう。
けど、30メートル規模の馬頭観音を一度はこの目で拝んでみたい。

前身の善徳院と比べると、奇抜さはなくなりフェミニンな空気を纏う場所へと変貌していたが、
来るものを迎え入れる偉大な門としての存在感に変わりはなかった。

これからも多くの悩める人たちを迎え入れてくれることだろう。

分県由布市挾間町朴木1027

【大分】日本一の不動明王 39仏目

周囲をぐるっと小高い山に囲まれた天然テーマパーク
ここは谷底にある一心寺という寺である。

場所は大分市だが、人里離れたところで車でないと結構キツイ。

まあここだけ特別というわけでなく、アクセスが悪いということはよくあることだ。

朝も早かった影響か、周りに人っ子一人見当たらない。

小高い山をのぼり、上からこの景色を眺めた時は、小さな共和国みたいな感じで心が踊った。

シンボルは高さ20メートルの不動明王。

不動明王としては日本一の大きさを誇っている。
確かに今まで見てきた不動さまの中ではベストな存在感だ。

我ここにあり!と言わんばかりの主張がすごい。

近くまでよって見る。不動サマの朱色と青空の感じは悪くない。

そのまま共和国内へ下っていく。
先ほどの不動明王が小高い丘の上に立っていることがわかる。

境内を流れる川は透き通っていてテンションが上がる。

何を隠そう、仏像と同じくらい、清流がたまらなく好きなのである。
この川、1月には寒行するそうでホークスの柳田選手も行ったそう
それもそのはず、ここの住職はソフトバンクホークスの今宮選手の実兄なのである。

と、そんなことはまあいいのだ。
話を元に戻そう。

共和国内は仏像だけではない。

そのひとつに住職の手作り感満載の武将みくじがある。
引いてみなくては損、ということでやってみた。ちなみに結果は本多忠勝。

食堂らしき空間もあったが果たして稼働しているのやらという感じだった
近くには17メートルの薬師観音さまや6メートルの金の涅槃像も。

不動明王と比べると印象は薄いが、まあなんだか楽しげだ。

オススメの時期は春。
山桜が綺麗に咲き誇る桃源郷となるようだ。

何かいろいろあるので小さな子どもを連れて来てみるのもおすすめだ。

【大仏等級】

高さ20メートル
1938年開眼

〒870-1163

大分県大分市廻栖野 大分県大分市大字廻栖野塚野1305

【大分】豊後高田の城山鬼子母神  27仏目

昭和の町で有名な大分の豊後高田市。
ここにひときわ目立つ像があるとのことでレッツゴー。

場所は豊後高田の命の源の桂川沿い。
一際目立つ朱色と白の建物がお目当ての像がある法華寺である。

ちなみに場所は213号を1本川沿いに行くだけなのでアクセスは問題なし。
迷うこともないだろう。駐車場もある。

お目当の城山鬼子母神は既にもう見えているのだが一旦スルー。
順を追って楽しむことにする。好きなものは最後に残しておく派なのだ。

入口すぐに階段がそびえるのでこれを駆け上がる。
この日は晴天。朱色と青のコントラストが実にいい。

すると鬼子母神さまの足元にたどり着く。この鬼子母神というのは簡単にまとめると、元は子どもをひたすらに食べていたという山姥のような女だったが釈迦の教えを乞うて、鬼子母神として人々から安産や子どもの守護神として崇められるようになったもの。
像は高さ4m・重さ5トンだそう。
塗装を塗り替えたんでしょう。以前より顔立ちもややマイルドになっている。
前はもう少しデコボコで肌荒れも目立っていた。

背面アングル。以前は緑・赤・白のイタリアン柄だったので柄も変わっている。

足下には十羅刹女がいますがご丁寧に名前入り。
これは嬉しいのか?

さらにその周囲には無尽蔵とおぼしき金色の小坊主たち。
救いを求めているんでしょうか。

刹那、数えようとも思ったがやめた。絶対無理。

そのすぐ近くの高台には、スペースインベーダーのような仏像さま。
なぜか近代的なテクノロジーを感じる。
そして、実に無慈悲な表情をしている。
朝5時まで飲食店でアルバイトをするとこんな表情になりそうだなあ。

大分県豊後高田市玉津磯町1026

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【大分】川に浮かぶ巨石に描かれた不動サマ 18仏目 

大分県豊後高田市は、摩崖仏の一大産地。
大分だけで約400体あるそうで、これは全国のおよそ80%を占めるそう。
特にこの豊後高田という町には、切り立った岩が多いので、摩崖仏を作りたくなることにも頷ける。そんな豊後高田は当然見所も多いのだ。
メインは天念寺の前を流れる長岩屋川の中央に陣取る巨石を削ってできた川中不動尊。
面前にある切り立った岩山。
すごい威圧感を醸し出している。

岩の表面には、コンガラ童子とセイタカ童子を脇に、中央には不動明王サマ。
川中不動尊の面前の寺の中も必見。アクの強い個性がお面が飾られていた。

裏にも、何やら仏像のオンパレード。横顔の仏像サマは上を見上げているんだろうか。
生身の人間なら間違いなく即死のレベルの顔の向きである。

 〒879-0731
大分県豊後高田市 長岩屋